*Hiroshima-Terminal* 広島駅と都市開発について考えてみます

大きく変化しつつある広島駅の計画を中心として、広島の街について考えてみたいと思います。

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広電駅前大橋ルート(11) - 高架案断面図を描いてみました

仕上がりにはまだ遠いですが、最低限必要な書き込みを加えたので、「高架案断面図」をアップします。
120128_station_section.png

以前アップしたものに加え、ASSEや自由通路との接続、比治山線の線路を書き足し、文字入れをしてあります。
勾配については高架案と地下案の両方を入れてありますが、地下案のトンネルは57‰の超急勾配になってしまいました。
(稲荷町交差点側に勾配の緩い区間を長めにとっていますが、これは自動車・歩行者・電車が互いを確認できるようにし、交差点での安全性を確保するために必要と考えたものです)

対して高架案は47.5‰がありますが、これは駅前大橋取り付け部分の短い区間です。
(この部分に関しては正確に測った数字ではなく、あてずっぽうではありますが。。。)
ちなみに、高架へ上がる坂は25‰程度でした。間違っても、昨日のテレビで放送されたような坂ではありません。
「昨日のテレビ」の意味は、「鯉党のひろしま街づくり日記」さんでご確認ください→記事

広電広島駅のホームの配置については、前の記事へのコメントで別の考え方もできるとのご指摘を頂いているのですが、とりあえず以前と同じ形で描いてあります。

乗車ホームをJRから向かって正面の1面に集約して、一目見ればどの電車に乗ればいいかわかる「分かりやすさ」を狙いました。
観光客を始めとして、広電を初めて使う人も多い駅ですから、案内がなくても理解できるプランがいいと思います。
西側(図上側)にメインの線路、東側(図下側)にサブの線路を配置して、西側は都心方面で乗車・降車を分け、東側「乗降C」は比治山線の乗り降り兼用ホームとしています。
十日市町経由(宮島線・江波線)の電車は「降場A」で乗客を降ろして、「乗場A」へ移動して乗客を乗せる
市役所経由(宇品線)の電車は「降場B」で乗客を降ろして、開けるドアを換えて「乗場B」で乗客を乗せる
ラッシュ時に「降場A」「降場B」がふさがれば、適宜「降場D」を使う
というような動きになるかと思います。(これは、現在の広島駅電停を参考にしています)
降場からは正面にバスホームへの階段とエレベータがあり、乗り換えはスムーズです

ASSEについては、今のところは建て替えを前提とせずに、今の建物に連絡通路をつけるとすればどうなるかを考えて描いてあります。
新しい自由通路から少し階段を上がってまた下がることにはなりますが、ASSEを貫通する部分を直線にしたので、見通しがきき、わかりやすいかと思います。
もちろん、ASSEの南北にはエレベータとエスカレータ(1人乗ですが、上下とも設置)を描いています。

橋上駅については、現在でている図面とだいたい同じなのですが、「橋上駅―ASSE 3階連絡通路」間のエレベータを追加しているので、南口のエレベータが2台ということになっています。
それなら、元設計にあったエレベータをなくし、「南口1階―橋上駅―ASSE 3階」を1本のエレベータにするほうがすっきりしますね。
(そのうちまた描き変えます)

そのうち、気になればまた追記します。
ご意見、ご感想、ご指摘ください。
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  1. 2012/01/28(土) 08:38:42|
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広電駅前大橋ルート(10) - 中国新聞の解説記事より

これまで、広電の改良について様々な記事を取り上げてきましたが、そのなかでも一番充実した記事が、昨日の朝刊に出ていましたのでご紹介します。

120123_chugoku-np.jpg

広電・駅前大橋線「平面」「高架」「地下」3案 都市拠点化見据えて選定を

広島電鉄(広島市中区)がJR広島駅南口(同市南区)へ路面電車を乗り入れる新路線「駅前大橋線」の構造を決める期限が近づいている。
<中略>
平面は、事業費が最も少ないが、電車が通過する駅前交差点を中心に交通が混雑する可能性がある。
高架は、広島駅が橋上化された後、JRと広電の乗り継ぎが同一平面で行える利便性がある一方、路面電車がうまく斜面を走行できるか、勾配の問題を抱える。
地下は、タクシーやバスなど他の交通への影響がないものの、コストが最も高くなる上、工事に伴う駅ビルなど周辺施設への影響も懸念される。

各案について2010年8月から、有識者や市民らで構成する基本方針検討委員会が絞り込みの作業を進めている。判断材料提供のため、11年3月には国や交通事業者などが集まった調整会議も設置された。
市道路交通局公共交通計画担当の堀田稔課長は「調整会議では、各構造の外見や費用対効果などは判断基準にせず、あくまで3案の技術的側面を検討。その結果を検討委員会に報告して論議していただく」と語る。
これに対し、当事者の広電の越智秀信社長は「可能なのは地下案だけ。実現できない案の検討に時間を費やすのではなく、可能な案(地下案)でやるかやらないか判断すべきだ。試算では総事業費は140億円で済む」と主張している。

一方、広島駅ではJR西日本による橋上駅化と商業スペースの増床、市による線路をまたいだ南北自由通路の整備計画が進んでいる。
JR西日本広島支社の中谷幸司企画課長は、「難易度やコストを考慮した上で、鉄道と路面電車の乗換の利便性が良い高架か平面が理想的」とする。

<後略>

これまで、中国新聞が広電の越智社長の主張を取り上げた記事は幾度か読みましたが、このように中立的に、詳しく解説された記事は初めてです。
上の囲みでは、私の気になった「技術的問題をどう考えるか」の部分を抜き出しているので、時間のある方はぜひとも全文を読んでいただきたいところです。


そして、私がとりあげてきた「技術的問題」ですが、南口広場の検討委員会とは別に、技術的検討のための調整会議があったことは初めて知りました。
こちらでは「国や交通事業者」と出ているので、広電も当然出ているでしょう。
そのなかで、なぜ広電は地下案を推進するのかを技術的に説明されるはずなので、やはり広電も技術的な検討はしているでしょう。
(そもそも、技術的に地下案しかできないとおっしゃってますし、検討していないわけないですね。)
広島市の「調整会議」は議事録を公開しているのでしょうか。そうなら、ぜひ読みたいところですが。

そして、これまで出ていなかった、JRの担当の方のお話が出ているのも興味深いです。
JRとしては「地下以外が理想的」広電としては「地下以外は不可能」と食い違っていますね。
(そして、「地下は物理的・技術的に不可能だ」と言っているのが私ではありますが)
  1. 2012/01/23(月) 20:37:15|
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広電駅前大橋ルート(9) - 高架案断面図を進めています

最近多忙なので、「広電シリーズ」をすすめる時間がなかなか取れません…
そんななか、駅前大橋から広島駅まで「断面図」を描いてどうなるのか検討してたのですが、なかなか時間がかかりそうなので、途中段階ですがアップします。

120122_station_section.png
色も揃ってないし、文字も書き込みも足りない寂しい絵ですが、また書き直しますのでご容赦を。

広電高架駅は現在の広島駅電停を参考に、のりば3ホーム、おりば4ホーム(うち1ホームは比治山線用の乗り降り兼用)で設計してあります。
基本的に今の電停と同じくらいの規模なので、電車の運行には多分支障がないかと思います。
新電停は駅前広場の奥行きで収まるかと思っていたのですが、全然収まらなかったので、道路側にずいぶんはみ出しています。
この部分を支えるために道路の上にアーチ橋をかけてみましたが、構造的な検討は全然していませんので「このとおりにできる」とは信用しないでください。

電停以外の部分では、高架と同じフロアでA・B・Cブロックへブリッジをつくったり、バスのりばのホームを増やして(駅側はおりばホームということで)直接接続させたり、盛り込めるものを盛り込んだようなプランにしました。
電停の下に斜めになった謎の□があるのは、新しい駅前広場(今の噴水広場のような公園広場)へ降りる大階段です。
その駅前広場(仮称・南東広場)の中にタクシーブースと自家用車送迎場を配置する考えです。まだ描いていませんけれど。


比較用として地下案も描いてありますので、この絵で地下案と高架案の勾配を比較することも出来ます。
こうしてみると、やはり地下案は急勾配ですね。
対して高架案は、駅前大橋の頂上から緩やかな坂を上がればいいということがお分かりになるかと思います。
あと、これを書いている途中で気づいたのですが、「地下15m」に広電の電停を作るとすると、地下広場のうち広電トンネルの真上に当たる部分をすべて撤去しなければいけません。
(つまり、駅前大橋の東側にある出口へ延びる通路を、一旦撤去するということです)

寸法に関して正確に検討するために、ASSEやエールエールが掲載された建築系の雑誌を探していまして、『近代建築』1999年6月号に、こんな記述を見つけました。
~ 最高深度GL-12.5mの地下工事にあたって ~
というわけで、エールエールの地下基礎の下端は地下12.5mで、断面図を見ても地下広場の構造体が同じ深さまであると考えるほうが自然だと考え、地下広場基礎スラブ下端を地下12.5mで描いています。

その条件で、地下広場の下に「地下15m」のトンネルを通すと2.5mの高さに電車を通さなければならない計算になって、物理的に不可能です。
そこでできる解決策は、一旦現在の地下広場の基礎スラブを撤去して、広電トンネルを作ってから、地下広場の床を通常のスラブとして施工するということになります。
もちろん、この工事では地下広場の半分を長期閉鎖することになりますし、Bブロックへの影響も大きいです。

私には、地下案が「技術的・物理的に可能だ」とはますます思えなくなってきました。
  1. 2012/01/22(日) 12:04:57|
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広島駅自由通路(1) - ASSEと自由通路の話 + 歩道橋のプロポの話

今の時期はやることが重なって忙しいので、「広電シリーズ」はなかなか進められていません。
「ネタ」はいつも頭の片隅にありますので、手が空けばぼちぼち書いていきます。

その広電が高架になった場合、広島駅の橋上駅舎とスムーズに繋がる、ということが高架案の利点の一つでしたが、
「ASSEがあるため実は困難だ」という話を少ししたことがあります。

そのASSEと自由通路については、実は設計がほとんど終わっていたらしく、図面が商業施設の「出店計画書」の添付資料として公開されています。
広島市プレスリリース
[PDF] 橋上駅舎/新幹線駅舎2階/ASSE3階 平面図

この図面をみると、西側に改札部分・中央に自由通路・東側に商業施設 という構成がわかります。
そして、西側の改札内には、ASSEへの接続部分と新しいASSE改札も描かれています。

この図面と同時に、今のASSEである建物の図面も公開されているのですが、よくよく見ると図面同士が食い違っています。
120119_hiroshimasta.png
少々見辛いかもしれませんが、ASSEとの接続部分がうまく表現されていないのです。
これはどうやら、橋上駅舎のほうが先行して設計が進んでいるようだと伺えます。

もうひとつ気にになるのが、緑の矢印で記した自由通路商業施設と
ASSEを連絡する通路。
位置から考えて、おそらく3階に取り付くと思うのですが、なぜかこの平面図では3階につながっていません。
現在のASSEの平面と見比べると現在の連絡橋がASSEに接続する位置とは10mほどずれた位置に来るので、詳細に決まっていないのかなと思います。
しかし、新しいASSE改札はちゃんとつながっている上に、ASSEの中に改札口もかきこまれていますが…
もしかすると、改札外の連絡通路は、2階につながるかもしれません。
(そうなると、2階は商業施設としては東側半分しかないので、なんとも中途半端なところに連絡口ができてしまいますが…)


自由通路つながりで、もう1月前ですが、こんな記事がありました。
120119_keizaireport.jpg
自由通路は広島市の事業ですが、UR(都市再生機構・国営不動産会社のようなところ)に工事を委託するそうです。
それはいいのですが、URはゼネコンではないので、おそらくURから更にゼネコンに発注することになりますよね。
となれば、なぜわざわざこのような発注形態にするのか、正直釈然としません……

それと、新幹線口のペデストリアンデッキはプロポーザルだそうです。
ペデストリアンデッキのプロポーザルといえば、大阪で現在建設中の「阿倍野歩道橋」のプロポーザルが記憶にありました。
Google:阿倍野歩道橋
[PDF] 審査資料

3年ほど前ですが、気になって大阪市のWebから審査資料を読み漁ったりしていたのですが、実は最優秀になった案は私の一番好きでない案でした。
形が奇抜だったし、「Abeno」の「a」の形というコンセプトが安直だし、と。
「安井/アーバン・エース」案のすっきりした形態が私好みでした。
120119_abenopedway.jpg


しかし、最優秀が決まってから改めて見直すと、「a」の形の「中央復建/昭和設計」案の優れている点がよくわかりました。
・提出された案の中で唯一、全面に屋根がかかっていること
・複雑で奇抜な形は、実は構造が合理的になる形だったこと
・構造のトラスをうまく使って全面屋根にしているため無駄がないこと
というわけで、一転してこの案がとても好きになってしまったのです。

そして、この歩道橋のデザインが決まってから、この歩道橋のできる街自体が勢いをつけて変わりだしたのです。

そんな夢(ぃゃ、現実ですが)を見させてくれる歩道橋のデザインが応募されることを願います。

(この「広島経済レポート」の写真は会社で撮って来ました。ラインを引っ張ってあるということは…もしかすると、私のいる会社も出すんでしょうか…そんな話は、まだ聞いてないですけど……)
  1. 2012/01/19(木) 03:16:39|
  2. 広島駅橋上化・自由通路
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広電駅前大橋ルート(8) - 高架案図解 Ver.3

「広電シリーズ」の高架案の図解をまた修正加筆してみました。

120116_hiroden-viaduct3.png

猿猴川と現駅ビルの位置を書き込み、猿猴川から城北通りまでの長いスパンを記入してあります。
最大で65m(イベント広場を跨ぐ部分)を飛ばす部分がありますが、普通の桁橋で大丈夫でしょうか。
桁橋でやると桁高が増えて重々しくなってしまいそうなら、別の方法も考えなければなりませんがいかがでしょう。

また、加筆します。
  1. 2012/01/16(月) 00:31:10|
  2. 広電駅前大橋ルート
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広電駅前大橋ルート(7) - 現地を見てきました。(+高架案図解の加筆)

12日の夜と13日の昼間で、駅前大橋ルート周辺を写真に撮ってきました。
これまでに、
駅前大橋の取付部が急勾配なこと
駅前大橋と同等の勾配は広電の既設路線に何箇所かあること を紹介しました。
そして、これまで取り上げた記事から、高架案で必要な勾配はこれらの勾配と同等(約30‰)で、地下案で必要な勾配はきつい(少なくとも45‰)ということになります。

これらの内容を、現地の写真で検証してみましょう。

まず、稲荷町交差点から広島駅を見てみます。
DSCN1315.jpg
奥のほう、広島駅のところで、道が坂になっていることがわかるでしょうか?

この写真の中心部を拡大してみます。(写真が荒いのはご容赦を…)
DSCN1315_center.jpg
駅前大橋の頂上が、おおよそ駅ビルの2階と3階の間にあることがわかります。
(駅ビルの正面部分は6階建てです)

駅前大橋の取り付け部分(つまり、南詰の交差点)を横から見るとこのような感じです。
DSCN1322.jpg
走っている車の角度から、勾配がわかりますか?

夜の写真ですが、この写真のほうが勾配がわかりやすいかもしれません。
DSCN1304.jpg


反対側の取付部はさらに勾配のわかりやすい写真が撮れました。
(ただし、ここの部分は高架案の場合には電車が通らない部分ですが)
DSCN1325.jpg

以前の記事で、勾配の急な箇所にある電停をいくつか紹介しましたが、そのなかで最も急な箇所の電停が的場町でした。
その的場町の写真も撮ってきましたのでご紹介します。
DSCN1316.jpg
カーブと勾配の登り始めが重なっているため写真ではわかりづらいですが、現地では確かに、カーブのところから荒神橋の上まで勾配になっていることがわかりました。

的場町電停の勾配がはっきり分かる写真もありました。
DSCN1318.jpg
電停ホームの屋根を支える柱や、奥に立つ建物と比較すれば、急勾配であることがわかります。

ちなみに、この写真から求めた的場町電停の勾配は約30‰というところでした。
(写真に写っているガードレールの傾きから求めてみました)


~~~~~~~~~~

先日アップした「高架案」の画像に加筆してみました。
実際に地下広場の柱割を観察した上で描いてみたので、とりあえず正確にはなっていると思います。
そして、地下案については、Bブロックを避けるように書きなおしてあります。
あとは、細々とした追記をしてあります。
120114_hiroden-viaduct2.png
<1/14 14:00追記>
間違って、以前のバージョンの画像を張り付けていました。
気づいたので、新しい画像に差し替えしました。恥ずかしいミスでしたね・・・
  1. 2012/01/14(土) 04:22:20|
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広電駅前大橋ルート(6) - 地下広場に影響の少ない高架案

今回は、高架案の技術的課題のひとつであった、
地下広場の上に高架を作る方法
についてお話ししたいと思います。

まず、図面(らしきもの)を描いてみましたので、ご覧ください。
120111_hiroden-viaduct.png
地下広場の「案内図」を基にして、高架案と地下案がどのような位置に来るかを検討してみました。

【高架案】
高架案は、「地下広場の構造に悪影響を与えないこと」を重視して描いてみました。
・なるべく柱を少なくする
 (出来る限り、既存の地下構造をそのままにし、余分な荷重をかけないようにすることが理由)
・高架柱は既存の柱の位置を避ける
 (高架を支えるための杭打ちが容易になることと、既存柱にかかる荷重を現状よりも軽減できるのが理由)

【地下案】
地下案は、広島市の検討案を基にしています。
・駅前大橋の橋台を避ける
・地下広場となるべく干渉しないようにする(Bブロック地下を通す、ホームは地下広場東側)

<1月12日深夜追記>
とりあえず手元の資料と、地下広場の観察でわかる内容から描いてみましたが、地下広場の柱配置などの誤りが結構あります。
また、駅ビルとの接続がどうなるのか、猿候川部分はどうなのか、など考えることが多くありますので描きなおします。
加えて、地下案のトンネルをBブロック地下に通すのは技術的に無理があるとの指摘をいただいています。それも含めて描き直しします。
<追記終わり>

■やりたいことリスト
・2階のプラン(線路配置、現駅ビル・新駅ビルとの取り合い、バスホームとの連絡)
・スパンを飛ばす方法の検討
・ABCブロックへのペデストリアンデッキは可能かどうか


「こうなったらいいのに」というご意見は、お気軽にコメントください。
みなさんで、広電を納得させる案を練っていきましょう。
(もちろん、技術的なご指摘もいただけたら嬉しいです。
  1. 2012/01/12(木) 00:33:57|
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広電駅前大橋ルート(5) - 越智社長の指摘する「高架案の技術的問題」

これまでに書いた「広電シリーズ」の内容から、電車が昇り降りできるのかという点では、広電の主張する「地下案」よりも「高架案」のほうがむしろ現実的だということがわかりました。

高架案の問題点としてよく挙げられていたのがこの勾配の問題でしたが、広電は別の問題点も指摘しています。
1月7日の中国新聞6面に、ちょうどいい記事がありましたのでご紹介します。
120108_chugoku-np.jpg
同じ記事をWeb版では見つけられませんでしたので、読みづらいかもしれませんが写真で掲載します。

広島駅南の路面電車新路線「可能なのは地下案」

―広電社長インタビュー

JR広島駅南口(広島市南区)に乗り入れる路面電車の新路線「駅前大橋線」の構造について、広島電鉄の越智秀信社長は中国新聞のインタビューで、「可能なのは地下案だけ」との見解を表明した。同社は独自に総事業費を約140億円と試算して上で、約1割を負担する考えがあることを明らかにした。

<中略>

駅前大橋南側と南口広場の間を高架で結ぶ案は「急勾配で電車が上がれない。予定地の下には地下街があり重い高架を支え切れない」と説明。「現実に可能な選択肢は地下案しか無い。地下案でやるかやらないかだ」と述べた。

<中略>

地下案は稲荷町交差点北側から地下に入り、南口広場の地下に新設する電停に乗り入れる

<中略>

越智社長の見解について、市道路交通局の高井巌局長は「現段階では3案を平行して検討しており、絞るまでに至っていない」と述べた。市は総事業費を250億~300億円と見込み「広電の試算額では収まらない」としている。


私が気になった部分の抜粋をテキストに起こしました。

元旦の記事と同じく、越智社長は「地下案のみが実現可能」と主張していらっしゃり、さらに「地下案でやるかやらないか」しかないとおっしゃっています。
やはり、高架案については「急勾配で電車が上がれない」とおっしゃっていますが、市の試算した地下案や、それを基にした私の試算では、地下案のほうが高架案より厳しい条件(急な長い勾配)になっています。

ですので、私は「広電の試算では、市の試算よりも勾配が緩やかになる条件があるのではないか」と思い、広電案として有り得そうな条件として、下記の条件のどちらかかと予想していました。
→稲荷町交差点北側ではなく、稲荷大橋と稲荷町交差点の間(稲荷町電停付近の相生通)から地下に入る
→南口広場地下の駅前広場のさらに下ではなく、エールエール地下2階A・Bブロックの間にあるビジョンがついた広場空間に地下駅をつくる(猿猴川が浅いことが前提です)

しかし、この記事には市検討案(と、私の試算)と全く同じく、稲荷町交差点北側から地下に入り、南口広場の地下に新設する電停に入ると記載されています。
さんざんお示ししたとおり、この条件だと、高架案より緩い勾配にすることは物理的に不可能です。
少なくとも45‰(市の試算)、稲荷町交差点付近に緩い勾配の区間が必要だとすると55‰(私の試算)の勾配が、この条件では必要になってしまいます。

また、広電と市の試算額の食い違いについては、私には専門外なのでどちらが妥当なのかはわかりません。
ただ、広電案のほうがトンネルが浅く短いから広電案のほうが安いと言うことではなさそうです。
いずれにしろ非常に気になる問題ではあるので、私も注視していこうかと思います。
(ホンネ:広電側のコンサルさんはどなた?市側は検討委員会に広島の地場のコンサルさんが入っていますが…)


ところで、この記事で越智社長は地下案に関するもう一つ重大な問題を提起していらっしゃいます。
「予定地の下には地下街があり重い高架を支え切れない」という問題です。
たしかに、高架橋は見るからに重たい構造物で、それを支えるためにかなり大きな柱を必要とするのは皆さんが普段から目にしているとおりでしょう。
また、越智社長は指摘していませんが、駅前大橋の上に高架へ上がる坂をつくることも技術的な大問題です。

長くなりましたので、高架橋をどうつくるかについては、記事を改めて取り上げてみましょう。
(次の更新は8日中には難しいかもしれません。そう遅くないうちに書きます。)


~メモ書きがわりに~
ネットで色々見ていると、「高架案でも、小倉駅のモノレールのように駅ビルの中に線路を通して二葉の里へ広電を伸ばせるのではないか」との提案をなさる方が何人かいらっしゃいました。
これは二葉の里へ都心の範囲を広げるためには、絶好の提案だと思いますし、このブログを始めるまで私もそう思っていました。
しかし、もうすでに広島駅自由通路の設計ができてしまって、進行方向を塞がれた以上、仮に現在の駅ビルASSEからの建て替えがあっても高架案では二葉の里への延伸はできません。
[PDF]広島駅自由通路(2階橋上駅舎)の設計図
もう少し早く動けばよりよい形を提案できたのではないかという後悔が少々あります。。。

対して地下案では、二葉の里への延伸はASSEの建て替えを前提とすれば十分に可能です。
なので、「二葉の里への延伸はASSE建て替え後も不可能である」ということが、私の思い当たる高架案の唯一の難点です。
  1. 2012/01/08(日) 02:24:11|
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広電駅前大橋ルート(4) - 広電の電車はどれだけの坂を登り降りしているか

引き続き「広電シリーズ」です。
本題に入る前に、報告とご紹介をします。
以前の記事でも紹介した、「鯉党のひろしま街づくり日記」のHIROTOさんが、
私の試算について取り上げて下さり、さらに写真を加えた記事にして下さいました。
そのなかで、高架案と平面案の最大勾配が殆ど変わらないことを別の計算からも示されています。
あわせてご覧になってください。

「駅前大橋線、高架は本当に不可能か」

また、HIROTOさんが挙げられている、高架案で必要になる橋脚部分の真下に来る地下広場の補強については、
私の方でも記事を書きたいと思っています。(いつ書くかは未定ですが、近いうちに…)


そして、今日の本題です。
これまで、駅前大橋ルートについて、3案の勾配の検証をしていました。
(ずっと「駅前大通線」と書いていましたが、道路の名前は「駅前大通」でなく「駅前通り」でしたね。
 そして、いろいろ情報を見ると「駅前大橋ルート」が広島市の正式な言い方のようなので、これからはこの言い方に揃えます。)
結果、勾配の大きさは、あくまでも試算ですが、
平面案(30‰)≒高架案(30~35‰)<地下案(50~55‰) でした。

では、広電の電車は、実際にどれだけの坂を昇り降りできるのかについて、今回は検証したいと思います。
(この記事の内容は、とある技術者の方から「駅前大橋以外にも、市内に何箇所か急勾配の橋がある」との情報を頂いて思いつきました。)

広電は市内で幾つかの橋を渡っていますが、それらの橋の勾配を求めてみます。

120107_inarimachi.png
まず、こちらは京橋川の稲荷大橋(稲荷町-銀山町)です。
稲荷大橋の頂上は 6.1m(地図が読みにくいですが…)に対し、
西側90m 離れた地点は 3.9m
東側60m 離れた地点は 4.7m となっています。
計算すると、
(6.1-3.9)/90=0.0244=24.4[‰]
(6.1-4.7)/60=0.0233=23.3[‰] となります。

120107_matobacho.png
猿猴川の荒神橋西詰(的場町付近)では、
(4.3-1.9)/80=0.0300=30.0[‰] (この勾配の中に電停があります)

120107_miyukibashi.png
宇品線、京橋川の御幸橋(御幸橋-皆実町6)では、
(6.3-2.8)/130=0.02692=26.9[‰]

120107_aioibashi.png
本川・元安川の相生橋東詰(原爆ドーム前付近)では、
(6.5-3.2)/120=0.0275=27.5[‰] (勾配に電停)

120107_koamicho.png
天満川の広電天満橋東詰(小網町付近)では、
(4.2-2.3)/80=0.0238=23.8[‰] (勾配に電停)

120107_shinkoibashi-e.png
放水路の新己斐橋東詰(福島町-西広島)では、
(7.6-5.2)/100=0.0240=24.0[‰]

120107_shinkoibashi-w.png
放水路の新己斐橋西詰(西広島付近)では、
(7.9-5.5)/70=0.0343=34.3[‰]

ここまで、広電の主な橋の勾配を計算しましたが、20‰を下回るものは掲載していません。
これらの計算結果から、今ある広電の路線では駅前大橋のような急勾配は少なく、
的場町電停付近の「荒神橋西詰」の地点(30.0‰)
西広島駅近くにある「新己斐橋西詰」の地点(34.3‰)
の2か所が平面案・高架案と同程度の急勾配という結果になりました。

結論としては、35‰程度の勾配なら、広電の電車が登り下りしている実績があること
30‰程度の勾配なら、電車が安全に止まれる(電停を設置できる)こと
の2点を言うことができます。
  1. 2012/01/07(土) 03:17:55|
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広電駅前大通線(3) - 地下案は「電車の運行に無理がない」か?

広電シリーズの3回目です。

前回は「高架案」について、「勾配を電車が昇り降りできるか」を検討したのですが、
広電の社長が「物理的・技術的に可能な唯一の案」としている地下案についても、おなじことを検討しなければなりません。

地下案では、勾配区間が長くなるため坂が緩やかだと広電では考えられているようですが、
実は、広島市では地下案のトンネル入り口は、高架案の駅前大橋と同じ急勾配だとして検討しています。
つまり、広島市の資料のとおりだとすると、広電の主張とは全く異なり、
地下案は勾配が長い分、高架案よりさらに電車の登り下りが困難ということになります。

前提として、広島市の資料の一部を、下記に示しますのでご覧下さい。
120103_plan_by_citygov.png

この縦断面のところに記載されていますが、
「地下案」「高架案」ともに勾配は45[‰]でありますので、
「高架案」を「電車が登れない案を検討するのは時間の無駄」というなら、
おなじ勾配条件の上に、経済的にも技術的にも利便性にも難題の多い地下案にも同じ事を言わなければならなくなってしまいます。
(なので、私は元旦の記事にあった社長の意見表明をみるまで、広電は地上案一択だと思っていました。)

となると、広電では「地下案なら勾配が緩くなる」と考えるだけの根拠があってその主張をしていることだと思います。

今回は、この「広電が地下案を主張する根拠」を探ってみましょう。

まず、広島市の検討案に比べて「地下案」のトンネルを浅くし、勾配を緩く出来るかを検討します。
広島市の検討案の詳細は下記のものです。
120103_plan_by_citygov2.png

このように、「エールエール地下広場」の下(地下15m)にホームをつくるものとして検討されていますが、
縦断面にあるとおり、猿猴川をくぐるために、線路は川の手前までで地下15mに降りています。
このため、「地下広場」と同じレベル(地下2階)にホームをつくるのは不可能で、
川と既存の地下構造の下をくぐり、その下の地下3階にホームを作らなければなりません。
つまり、地下案では、広島市の検討案より良い条件にはできないでしょう。

では、この条件で、駅前大橋南詰から稲荷町交差点北側までの勾配区間について、勾配を検討しましょう。
120103_kyobashicho.png

図より、稲荷町の標高を2.3mとし、勾配区間の長さは横断歩道北側から駅前大橋南詰まで280mとします。
前回の高架案の検討の際、広島駅の標高を3.0mとして計算したので、
地下ホームの標高は、-12.0m として計算します。
{2.3-(-12.0)}/280=0.051=51 [‰]

私の試算では、広島市案よりさらに急勾配との結果になりました。
実際にはこの勾配区間の中に"つなぎ"として緩い勾配の部分をつける必要があるでしょうから、
最大55[‰]というところでしょうか。

これは、「平面案」「高架案」と比べて最も大きい斜度である上に、勾配区間も長いわけですから、
実際に地下案で作ってしまうと、広電の方の懸念する「電車が登れない」状況が起こってしまうでしょう。


また、前回の記事と見比べていただければいいのですが、
この付近の地形の関係から、「高架案」「地下案」ともに、勾配区間の長さは違いません。
(高架案は270m、地下案は280mで計算しています)
一方で、実は地下案のほうが高低差が大きいわけですから、このような試算になったということです。
  1. 2012/01/03(火) 01:34:12|
  2. 広電駅前大橋ルート
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広電駅前大通線(2) - 「電車が高架を登れない」ことの検証

あけましておめでとうございます。
年が開けて、「広電シリーズ」の本題に入っていきます。

「電車が坂を登れない」問題について考えるには、駅前大橋付近の"断面"を考えなければならないので、
"断面"を検討するためにいくつかの条件を整理しなければなりません。

まず、最も重要なのが地形ですが、広島市の標高が詳細に記された1/2500相当の地図は、
広島市路線網図提供システム」で提供されていました。
(これが業務なら市役所で白地図を買ってくるところですが、それはなかなか面倒なので、公開されてて助かりました・笑)
120102_stationbridge.png

この地図を見ると、広島駅南口の標高は3.0m程度、駅前交差点は3.3m、駅前大橋の中央は6.5m、南詰は4.0m程度ということになります。
大橋南詰では歩行者を通し、駅前交差点では大型車も問題なく通さなければならないことから、
問題の勾配区間は駅前大橋南詰の横断歩道から城北通り(主要地方道広島三次線)南側の間、約150mに収めることになります。
ただし、駅前大橋は中心が反り上がった形をしていて、南詰の横断歩道は勾配の途中にあるため、
京橋町10番交差点(地図では「2.4m」と記されている地点)から駅前大橋の途中までは、
広電駅前大通線も、道路の上り勾配と合わせた勾配になります。

このため、下図に示す「京橋町10番~駅前交差点南端」を勾配区間と考えて計算してみます。
120102_stationbridge2.png

駅前交差点で必要な軌道高さは、道路面より6.5mと考えて、京橋町10番交差点との高低差は、
(3.3+6.5)-2.4=7.4[m] となり、
京橋町10番から駅前交差点までは約270mあるため、この間の平均勾配は
7.4/270=0.0274=27.4[‰] となります。
実際には一定の勾配ではない事を考えても、最も急な箇所で30~35[‰]というところでしょうか。

この勾配はたしかに急勾配ではありますが、国内外の路面電車と比べて稀な急勾配ということはなく、
おおよそ問題はないのではないかと思います。
(国内では京阪京津線に60‰の勾配がありますし、海外では100‰の路面電車線もあるそうです。)

また、「京橋町10番~駅前大橋中心」までの上り坂は平面案でも登る必要がある坂ですが、
この間の平均勾配は29.3[‰]あり、「高架案」の平均より急勾配という計算になりました。
計算式: (6.5-2.4)/140=0.0293=29.3 [‰]

つまり、「高架案は電車が坂を登れない」のなら、
「平面案でも電車は駅前大橋を超えられない」ことになってしまいます。



広島市の検討案を見ると、私の試算とは異なり、勾配45[‰]で計算されているようです。
となれば、もしかすると、私の試算の条件に何か問題(広島市との前提条件の違い?)があるかもしれません。
どなたか、ご教示いただけませんか?
  1. 2012/01/02(月) 06:34:04|
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Author:めりみり
広島に暮らす、建築設計屋さんの下っ端です。
技術職の端くれとして奮闘しながら、
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