*Hiroshima-Terminal* 広島駅と都市開発について考えてみます

大きく変化しつつある広島駅の計画を中心として、広島の街について考えてみたいと思います。

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広電駅前大通線(3) - 地下案は「電車の運行に無理がない」か?

広電シリーズの3回目です。

前回は「高架案」について、「勾配を電車が昇り降りできるか」を検討したのですが、
広電の社長が「物理的・技術的に可能な唯一の案」としている地下案についても、おなじことを検討しなければなりません。

地下案では、勾配区間が長くなるため坂が緩やかだと広電では考えられているようですが、
実は、広島市では地下案のトンネル入り口は、高架案の駅前大橋と同じ急勾配だとして検討しています。
つまり、広島市の資料のとおりだとすると、広電の主張とは全く異なり、
地下案は勾配が長い分、高架案よりさらに電車の登り下りが困難ということになります。

前提として、広島市の資料の一部を、下記に示しますのでご覧下さい。
120103_plan_by_citygov.png

この縦断面のところに記載されていますが、
「地下案」「高架案」ともに勾配は45[‰]でありますので、
「高架案」を「電車が登れない案を検討するのは時間の無駄」というなら、
おなじ勾配条件の上に、経済的にも技術的にも利便性にも難題の多い地下案にも同じ事を言わなければならなくなってしまいます。
(なので、私は元旦の記事にあった社長の意見表明をみるまで、広電は地上案一択だと思っていました。)

となると、広電では「地下案なら勾配が緩くなる」と考えるだけの根拠があってその主張をしていることだと思います。

今回は、この「広電が地下案を主張する根拠」を探ってみましょう。

まず、広島市の検討案に比べて「地下案」のトンネルを浅くし、勾配を緩く出来るかを検討します。
広島市の検討案の詳細は下記のものです。
120103_plan_by_citygov2.png

このように、「エールエール地下広場」の下(地下15m)にホームをつくるものとして検討されていますが、
縦断面にあるとおり、猿猴川をくぐるために、線路は川の手前までで地下15mに降りています。
このため、「地下広場」と同じレベル(地下2階)にホームをつくるのは不可能で、
川と既存の地下構造の下をくぐり、その下の地下3階にホームを作らなければなりません。
つまり、地下案では、広島市の検討案より良い条件にはできないでしょう。

では、この条件で、駅前大橋南詰から稲荷町交差点北側までの勾配区間について、勾配を検討しましょう。
120103_kyobashicho.png

図より、稲荷町の標高を2.3mとし、勾配区間の長さは横断歩道北側から駅前大橋南詰まで280mとします。
前回の高架案の検討の際、広島駅の標高を3.0mとして計算したので、
地下ホームの標高は、-12.0m として計算します。
{2.3-(-12.0)}/280=0.051=51 [‰]

私の試算では、広島市案よりさらに急勾配との結果になりました。
実際にはこの勾配区間の中に"つなぎ"として緩い勾配の部分をつける必要があるでしょうから、
最大55[‰]というところでしょうか。

これは、「平面案」「高架案」と比べて最も大きい斜度である上に、勾配区間も長いわけですから、
実際に地下案で作ってしまうと、広電の方の懸念する「電車が登れない」状況が起こってしまうでしょう。


また、前回の記事と見比べていただければいいのですが、
この付近の地形の関係から、「高架案」「地下案」ともに、勾配区間の長さは違いません。
(高架案は270m、地下案は280mで計算しています)
一方で、実は地下案のほうが高低差が大きいわけですから、このような試算になったということです。
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  1. 2012/01/03(火) 01:34:12|
  2. 広電駅前大橋ルート
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